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関連文化財群(10) 地域資源を生かした産業
概要
古代から現代におけるものづくりの遺産からなり、市内全域に分布します。
主な構成要素
徳地手漉き和紙
江戸時代では、防長四白(米・塩・紙・櫨蝋)の生産が奨励されていたため、徳地では藩の保護のもとに藩専用の紙を生産していた。明治6年(1873)に請紙制度が廃止され、さらに量産を目的とする機械抄紙法が西洋から導入され和紙の需要は激減したが、徳地和紙の伝統は島地の地に引き継がれている。
蔵目喜銅山跡
蔵目喜川流域の諸鉱山の総称。鉱山が開発されたのは大同3年(808)と伝えられている。近世初頭には銀・銅・鉛等を産出し、近代には黄銅鉱・閃亜鉛鉱・黄鉄鉱・孔雀石・硅孔雀石等を産出した。昭和39年(1964)閉山。
萩焼
萩松本・松緑窯の大和作太郎が、明治25年(1892)に山口に進出し、宮野に松緑窯を開き始まる。
湯田温泉
非火山性の温泉。アルカリ性単純温泉で、肌によく馴染むやわらかい湯が特徴。1日に2,000トンもの天然温泉が湧き出ている。室町時代大内氏の記録に登場することから、この時期には温泉として使われていたと考えられる。
美濃ヶ浜遺跡
秋穂二島地域の南部に伸びる岩屋半島にある。古墳時代から古代にかけて土器を使った塩づくりが行われていた。
青江塩田跡
秋穂地域で最も早く開かれた塩田。明和3年(1766)に上知され、撫育方支配となり、効率の悪い小浜は整理された。昭和34年(1959)廃止。北浜と南浜を分ける中入川が旧状をとどめている。