本文
木造随身倚像 [平清水八幡宮]
もくぞうずいしんいぞう
文化財指定等状況
市指定
指定区分
有形文化財
指定年月日
昭和51年12月21日
種別
有形文化財(美術工芸品)
美術工芸品の分類
彫刻
時代(大分類)
中世
時代(小分類)
室町
地域
平川
所在地
山口市吉田2244番地 平清水八幡宮
概要
説明
両像とも檜材の一木造りで像高は阿形が124.8cm、吽形が128cm である。
冠、頭、躰部を竪一材から彫り出し、背面襟元から腰下までを大きく割矧ぎとし、内刳りを施し、沓を履き、台に腰を掛けている。髯の有る阿形は老将の風格を示すものであるが、眉毛をつりあげ、眼を怒らせ、口を開く風貌には、激しい勢いを感じさせる。その反面、優しい穏やかな伏し目がちな眼をした吽形は、豊かな頬で明るく若々しい青年の容貌を対照的によく表現している。
いずれも俗体をかたどりながらも気品と威厳を示す優作である。
阿形の目尻の切れのよさ、吽形の穏やかな切れ長の眼の扱い、小鼻の鋭い切れ込み、中心線から口辺にかけては仕上げの彫りが冴え、袖の下方を下側に張り出し、思い切り簡潔直截な襞の表現をとりながら、利き手である右手の袖には二段の襞を刻む細心な配慮を見せるなど、見事な仕上がりである。袴の下方のふっくらとした絞りの扱いもよくできている。全体的にその彫法には鎌倉時代特有の張りと力が伺える。
吽形の前垂れの最下部板の裏に「綵色勧進上総君眞春僧 應永廿三年丙申臘月五日」と銘文があり、応永23年(1416)に彩色したことがわかるが、これは造立後、相当の年月を経たので彩色替えをしたことを物語っている。
冠、頭、躰部を竪一材から彫り出し、背面襟元から腰下までを大きく割矧ぎとし、内刳りを施し、沓を履き、台に腰を掛けている。髯の有る阿形は老将の風格を示すものであるが、眉毛をつりあげ、眼を怒らせ、口を開く風貌には、激しい勢いを感じさせる。その反面、優しい穏やかな伏し目がちな眼をした吽形は、豊かな頬で明るく若々しい青年の容貌を対照的によく表現している。
いずれも俗体をかたどりながらも気品と威厳を示す優作である。
阿形の目尻の切れのよさ、吽形の穏やかな切れ長の眼の扱い、小鼻の鋭い切れ込み、中心線から口辺にかけては仕上げの彫りが冴え、袖の下方を下側に張り出し、思い切り簡潔直截な襞の表現をとりながら、利き手である右手の袖には二段の襞を刻む細心な配慮を見せるなど、見事な仕上がりである。袴の下方のふっくらとした絞りの扱いもよくできている。全体的にその彫法には鎌倉時代特有の張りと力が伺える。
吽形の前垂れの最下部板の裏に「綵色勧進上総君眞春僧 應永廿三年丙申臘月五日」と銘文があり、応永23年(1416)に彩色したことがわかるが、これは造立後、相当の年月を経たので彩色替えをしたことを物語っている。
規模
〔阿形〕像高124.8cm 〔吽形〕像高128cm
材質
檜材
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