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乗福寺文書 [乗福寺]

印刷用ページを表示する掲載日:2021年7月8日更新 <外部リンク>
じょうふくじもんじょ
乗福寺文書

種別

有形文化財(美術工芸品)

美術工芸品の分類

古文書

指定区分(1)

市指定

指定区分(2)

有形文化財

指定年月日

昭和57年3月2日

時代(大分類)

中世
近世
近代

時代(小分類)

室町
安土桃山
江戸
明治

地域

大内

所在地

山口市春日町5番1号 山口市歴史民俗資料館(寄託)

概要

説明

 乗福寺伝来の文書記録124点である。大内氏時代(南北朝から天文年間)の文書は9通で、あとは毛利氏時代及び明治初年の文書である。大内氏時代の文書は、「後醍醐天皇綸旨」〔建武元年(1334)〕、「大内弘世寄進状」〔文和元年(1352)〕など、中世前半期の乗福寺の寺格を示す文書がみられる。
 毛利氏時代の文書は、戦国から近世初期の毛利氏による既存寺格の安堵を示す文書及び「後柏原天皇勅書」〔文亀元年(1501)〕が中心である。
 近世から明治初年については、本末関係、住持職関係(隠居後住願)、各種任命書類など多岐にわたるが、なかでも「覚定規則」〔天保11年(1840)〕は注目すべき史料である。
 写本類は、「大内記」や「琳聖太子来朝記」など、大内氏の由緒に関する記録及び本寺の堂宇の由来、寺規、科条に関するものが多い。このうち「悦可寮公用科条書」は室町戦国期の乗福寺における諷誦儀式を記録し、「凌雲寺殿一周忌陞座香語」〔享禄4年(1531)〕は大内義興1~3周忌及び堂新造時の香語(お香をたく前に読む語)を記したもので、いずれも戦国期の成立になる古写本である。また「鴎庵遺藁」は南禅寺から乗福寺に来た梅屋宗香(鴎庵)の遺藁(写)である。これらの古写本は、いずれも中世における乗福寺、さらに山口の文化、文芸の水準を物語るものとして価値の高いものである。乗福寺は、大内重弘が正和元年(1312)に創建した寺で、元応2年(1320)重弘没後はそのまま菩提寺となった。

関連文化財群

今に息づく大内氏の歴史文化