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木造釈迦如来坐像 [興隆寺]

印刷用ページを表示する掲載日:2021年9月1日更新 <外部リンク>
もくぞうしゃかにょらいざぞう
木造釈迦如来坐像

種別

有形文化財(美術工芸品)

美術工芸品の分類

彫刻

指定区分(1)

市指定

指定区分(2)

有形文化財

指定年月日

昭和51年12月21日

時代(大分類)

中世

時代(小分類)

室町

地域

大内

所在地

山口市大内氷上四丁目16番10号 興隆寺

概要

説明

 この釈迦如来像は、大内氏の氏寺として栄えた氷上山(ひかみさん)興隆寺の本尊である。檜材の寄木造りで像高は114cm である。頭部と体部は別材で、頭部前面および体部前面材以外は小材を細かく寄せている。眼は玉眼を施している。納衣(のうえ)をまとい、右手施無畏印(せむいいん)、左手与願印(よがんいん)を結び七重蓮華座の上に結跏趺坐(けっかふざ)している。彩色は剥落が著しく、台座、光背は部分的に欠失しているが、像本体に後世の補修はなく、当初の状態をよくとどめている。
 面長な輪郭に引き締まった顔の肉取り、ややつり上げた上瞼の切り込み、躰は全体にずんぐりとして角張り、うねりのある衣紋といった外見上の特徴と、像の内部で体部の前後材を枘でつなぐ制作技法上の特徴から、南北朝時代から室町時代にかけて、京都の仏師の中で中心的な一派であった「院派」とよばれる仏師による制作と考えられる。
 頭部内側から墨書銘が発見され、永正元年(1504)に大内義興が施主となって造像したことが明らかとなった。また制作者として大仏師宗賢と作者院慶の名があり、室町時代彫刻の基準作としても、大内文化の歴史的な史料としても貴重な作例である。

製作年/建造年

永正元年(1504)

関連文化財群

今に息づく大内氏の歴史文化