ひきこもり支援基本法の制定を求める意見書
意見書全文
ひきこもり支援基本法の制定を求める意見書
内閣府の調査によると、ひきこもり状態にある人は、全国で15歳から64歳までの年齢層に約146万人おり、50人に1人と推計される。
ひきこもりの長期化、高年齢化が進む中、80代の親と50代のひきこもりの子が孤立・困窮する「8050問題」や、親が亡くなった後の本人支援等の課題が大きな社会問題となっているが、ひきこもり支援に特化した法律は、現時点では制定されていない。
本市においては、国が創設したひきこもり支援ステーション事業を活用して、令和4年5月に相談支援及び居場所となる事業所を開設し、ひきこもり支援体制の強化を図ったところであるが、同様の体制を整備している自治体は15%程度にとどまっており、自治体間の支援格差も顕著となっている。
また、本市を含む各自治体では、こども、高齢、介護、障がい、生活困窮など、関連する福祉制度を組み合わせた支援を実施しているものの、ひきこもりの原因は多様かつ複合的であることから、当事者一人一人の状態・状況に応じたきめ細やかで切れ目のない支援が必要であるが、現状では福祉制度のはざまで適切な支援を受けられない事例も少なくない。
国及び自治体が、こうした現状を踏まえた適切な支援を行っていくためには、ひきこもり支援基本法を制定する必要があると考える。
よって、国に対し、ひきこもり支援基本法の制定を強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和5年12月18日
山口市議会
意見書全文のPDFファイル
意見書の提出先
- 内閣総理大臣
- 内閣官房長官
- 総務大臣
- 財務大臣
- 孤独・孤立対策担当大臣
- 厚生労働大臣
- 衆議院議長
- 参議院議長