本庁舎の整備については、その方向性を定めて検討を進めてまいりましたが、このたび、「現在地及び中央駐車場」において整備する方向で検討を進めていくことといたしました。今後とも、基本方針の決定に向けて、さらに検討を進めてまいります。
新本庁舎については、「現在地及び中央駐車場」又は「亀山公園ふれあい広場」のいずれかに建て替えることとしました。
6月から8月にかけて市内21地域で開催した車座トークにおいて、参加者の皆様に新本庁舎の整備の方向性を御説明いたしました。
車座トークでは、参加者の皆様から多くの御意見をいただき、意見交換を行いました。
新本庁舎の整備の方向性については、車座トーク終了後に回収した参加者の皆様へのアンケート調査において、74%の方から「理解できる」という御回答をいただいたことからも、「現在地及び中央駐車場」又は「亀山公園ふれあい広場」に新本庁舎を整備することについては、おおむね御理解をいただくことができたものと考えています。
新本庁舎を「現在地及び中央駐車場」と「亀山公園ふれあい広場」のどちらに整備するかについて、次の視点から検討を進めてまいりました。(下記検討資料参照)
(1)総事業費等のコスト面の検討
「現在地及び中央駐車場」に整備する場合と「亀山公園ふれあい広場」に整備する場合について、整備内容や事業費の精査などを行った結果、将来の実質負担額については、「現在地及び中央駐車場」に整備する場合の方が、「亀山公園ふれあい広場」に整備する場合よりも少なくなる見込みとなったところです。
また、「現在地及び中央駐車場」に整備する場合、今後、その整備内容や建物の配置等を精査することにより、更に総事業費や将来負担額の軽減、あるいは工期の短縮が期待できるものと考えています。
(2)候補地周辺への影響の検討
「現在地及び中央駐車場」に整備する場合は、中心市街地のJR山口駅から県庁までの都市軸において人の流れが変わらないことや、亀山公園ふれあい広場についても、従来どおりの活用や、賑わいが創出できることから、これまでのまちづくりが継続できるという利点があります。
一方、「亀山公園ふれあい広場」に整備する場合は、本庁舎の位置が変わることにより、これまでとは人の流れが変わってしまう可能性があることや、一の坂川交通交流広場から亀山公園ふれあい広場へと続く公園空間が失われてしまうことから、まちづくりに影響を及ぼす恐れがあるといった課題が生じることとなります。
(3)来庁者の皆様の安全性や利便性の検討
「現在地及び中央駐車場」の敷地は、三方向からのアクセスが可能な利便性が高い用地であり、来庁者の皆様と公用車の動線が別々に確保できるため、来庁者の皆様が円滑で安全に御利用いただける場所であると考えています。
一方で、「亀山公園ふれあい広場」は、現状ではパークロードからの一方向のみのアクセスであり、来庁者の皆様と公用車の動線が輻輳するなどの課題があると考えています。この課題解消のためには、新たに一の坂川方面からの進入路を整備することなどにより複数の動線を確保する必要がありますが、その場合、多額の追加事業費が必要となります。
また、工事期間中における現本庁舎の利用については、「亀山公園ふれあい広場」に整備する場合は、公園空間が減少するものの、現本庁舎とは別の場所での工事となるため、来庁者の皆様には従来どおりの形で本庁舎を御利用いただくことができます。
一方で、「現在地及び中央駐車場」に整備する場合、工事期間中は、現本庁舎を利用しながらの工事となるため、工事の内容にあわせた安全で円滑なサービスを提供できる体制の構築や、中央駐車場が利用できなくなる期間の代替駐車場の確保が必要となります。代替駐車場については、周辺駐車場や亀山公園ふれあい広場の活用などにより対応できるものと考えています。
これらを総合的に検討する中で、現時点においては、新本庁舎は「現在地及び中央駐車場」において整備する方向で検討を進め、「亀山公園ふれあい広場」は、市民の皆様に親しまれる良質な都市公園として、継続して活用する方向で検討してまいります。
新本庁舎の位置のほか、役割や機能、規模等についての基本的な考え方、方向性を示す「基本方針」を今年度中に決定する予定です。新本庁舎の位置については、現在策定中の第二次山口市総合計画にも位置付けをし、整備を進める予定です。