震災時等の危険物の仮貯蔵・仮取扱いの手続を迅速化します
事業者の皆さんへ（制度の概要）
後述する危険物の仮貯蔵・仮取扱いを行おうとする事業者等が、あらかじめ消防本部と事前協議を行い、安全対策や必要な資機材の準備方法などを定めた実施計画届出書を作成・提出しておくことで、震災時など大規模な災害が起きた際の仮貯蔵・仮取扱いの申請から承認までの期間が、大幅に短縮されるものです。
危険物の仮貯蔵・仮取扱いとは？
消防法令で定められた数量（指定数量）以上の危険物の貯蔵・取扱いは、市の許可を受けた危険物施設以外の場所では行うことができません。ただし、消防法第10条第1項ただし書きの規定に基づき、消防長の承認を受けた場合は、10日以内に限って、危険物の一時的な貯蔵・取扱いを行うことができます。
これを危険物の仮貯蔵・仮取扱いといいます（以下、「仮貯蔵等」といいます。）
東日本大震災では……
ガソリンや灯油、軽油といった危険物は、私たちの生活に密接に関わっており、いまや欠かすことのできないものとなっています。平成23年の東日本大震災では、ガソリンスタンドなどの危険物施設が大きな被害を受け、被災地への交通手段も寸断されました。
そのため、危険物の貯蔵・取扱いも平常とは異なる対応が必要となり、ドラム缶や地下タンクから手動ポンプを用いて給油を行ったり、危険物施設以外の場所で一時的に暖房燃料を貯蔵したりするなどの、仮貯蔵等が数多く行われました。
仮貯蔵等の手続きは？
仮貯蔵等を行うためには、前述のとおり、消防長の承認を受ける必要があります。通常は、あらかじめ書面による承認申請をしていただき、承認後に実施可能となるものです。
しかし、大規模な災害が起こった場合は、通常の申請手続をとることが非常に困難になる可能性があります。
有事の際の承認手続を迅速に！
このような状況から、有事の際の危険物の仮貯蔵等に係る手続は、安全性を確保しつつも迅速に行われることが求められます。
東日本大震災以降も、平成28年の熊本地震や、平成30年7月豪雨など、全国的に大規模な災害が頻発しています。将来、発生が確実視されている南海トラフ巨大地震のこともあり、本市においても、何時どのようなことが起こってもおかしくない状況であるといえます。
そのため、山口市消防本部においては、有事の際には電話連絡等で仮貯蔵等の承認を可能とし、申請書類については後ほどご提出いただくことが可能（※）となりました。
※電話連絡等での承認については、あらかじめ消防本部と協議を行い、安全対策や必要な資器材の準備方法などを定めた実施計画届出書の作成・提出が必要です。事務手続の流れについては、事業所様宛リーフレット(参考資料欄からダウンロードできます）をご参照ください。
実施計画届出書の内容と提出の手続きは？
想定されている仮貯蔵等の様態にもよりますが、概ね以下の内容について計画されている必要があります。特に安全対策に係る内容は、消防本部と事前協議を行うなかで詳細を定めてゆく流れとなります。
・どこで、どのように実施するのか
・実施内容に応じた、適切な安全対策が講じられているか
・必要な資器材の準備方法が示されているか
これらについて、消防本部と協議のうえ、具体的な計画が定まれば、実施計画届出書の届出様式（参考資料欄からダウンロードできます）にてご提出いただきます。提出の際は、正副2部ご用意ください。
申請手数料について
指定数量以上の危険物の仮貯蔵等は、原則として申請手数料（¥5,400）が必要ですが、震災時等に係るものについては、減免を受けることができる場合があります。減免の対象は、おおむね以下のとおりです。
1 市民の生命、身体を保護することを目的とするもの
2 各種インフラ（電力、通信、交通、燃料）の機能維持や復旧等に係るもの
3 二次的な災害の防止に係るもの
4 1～3のほか、その内容が災害時における市民生活の維持に役立てることが明らかであると認められるもの
※上記のいずれも、山口市に災害救助法が適用される災害が発生した場合となります。
減免の適用については、実施計画届出書の作成に関する事前協議のなかで、確認させていただく流れとなります。
詳しくお知りになりたい場合や、ご不明な点などがございましたら、消防本部予防課までご相談ください。
参考資料
（事業所様宛リーフレット）
（実施計画書の届出様式）
震災時等における危険物の仮貯蔵・仮取扱い実施計画届出書 [Wordファイル／18KB]
（仮貯蔵・仮取扱申請書）
危険物仮貯蔵・仮取扱い承認申請書 [Excelファイル／43KB]
（山口市消防本部における事務手続の取扱い）
震災時等における危険物の仮貯蔵・取扱い関す運用要綱 [PDFファイル／243KB]
（手数料の減免申請書）
（総務省消防庁の示すガイドライン）
＜外部リンク＞
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