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第8回山口市景観賞「景観写真コンテスト」受賞作品発表 

印刷ページ表示 更新日:2021年11月1日更新 <外部リンク>

 令和2年7月15日から10月30日の間で、一般の部「歩きたい道」、小学生の部「音のある風景」をテーマとして募集しました、第8回山口市景観賞「景観写真コンテスト」につきまして、このたび御応募いただきました全91点について、市民投票及び山口市景観審議会による審査を行いました結果、以下のとおり受賞作品を決定いたしましたので、発表します。

 今回受賞された写真に収められました景観をはじめ、市内には多くのすばらしい景観があります。これらすばらしい景観を保全し、将来に伝えていくためにも、引き続き皆様の御理解と御協力をお願いします。

※審査員講評、受賞者代表挨拶等を追記しました。

 

【受賞作品一覧】(敬称略)

作品名 受賞者
<一般の部 テーマ:歩きたい道>
大賞 朝霧の周防大橋 齋藤 曉
入賞 コスモス街道 藤井 恵子
入賞 夕立が連れてきた秋 河野 寛子
入賞 秘密の場所 米田 祥惠
入賞 秋晴れの日に 本村 貞明
入賞 「キャンバス」に続く道 齋藤 曉

 

作品名 受賞者
<小学生の部 テーマ:音のある風景>
大賞 暑さをわすれた、 阿部 愛美
入賞 歴史の足音                    牛見 真太郎
入賞 月と海が輝いて     大野 響子
入賞 自然の森 大野 響子
入賞 電信柱のたそがれ 岡本 夏澄
入賞 流れる川ともみじ 田中 陽葵

 

<一般の部 テーマ:歩きたい道>

大賞:朝霧の周防大橋 (齋藤 曉)

朝霧の周防大橋 

【撮影場所】

 山口市佐山(藤尾山公園)

【撮影者コメント】

 通勤で「周防大橋」を渡る度に、バックミラーに写る太陽を正面から見たくなり、早朝、藤尾山山頂に登ってみた。朝霧の中、昇る太陽に感動ひとしおでした。

【審査員講評】

 早朝の藤尾山を登らないと眺めることが出来ない、貴重な景観を切り取った作品です。

 東の空から昇る太陽と、それに向かって伸びているかのような周防大橋というアングルが見事で、見る人の目を奪います。また、山口湾、田園、なだらかな山々等、山口市の特徴的な景観が作品の中に詰め込まれており、それらが朝日の柔らかな光で美しく照らされ、それぞれの景観の魅力を一層引き立てています。この良好な景観を眺めることが出来るなら、それはまさに歩きたい道です。

 以上の点を高く評価し、大賞として選定しました。

【受賞者代表挨拶】

 この度は、「第8回山口市景観賞」において大賞に選出していただき、誠にありがとうございます。

 この風景を頭の中で描き、早朝何日も通いました。なかなか思い描くような朝日が撮れず、ようやく5日目にして、満足出来る朝日が拝めました。

 納得いく写真を撮るには、労力と根気が要ります。自己満足の世界ではありますが、こうした賞を頂けて、大変光栄に存じます。

 今回の受賞を励みに、より一層精進して参りたいと思います。

 

入賞:コスモス街道(藤井 恵子)

コスモス街道 

撮影場所】

 山口市吉敷、赤田神社の近く

【撮影者コメント】

 この地区の地主さんがお手入れをされてるコスモス畑(右の畑)がとても広くて綺麗なので撮影させて頂きました。夕方になると、この道を沢山の方が散歩されてました。私も辺りを散歩し、リフレッシュできました。

【審査員講評】

 散歩をしている人々の様子から、地元の方々に愛されている道であることが伺えます。

 こちらのコスモス畑は、この地区の地主さんが手入れをされているとのことです。コスモス畑の手入れが良好な景観の形成に繋がり、その場所が地元の方々に愛されているという模範性の高さは特筆すべき点です。

 以上のことから、入賞として選定しました。

 

入賞:夕立ちが連れてきた秋(河野 寛子)

夕立ちが連れてきた秋 

【撮影場所】

 新山口駅南北陸橋

【撮影者コメント】

 家族がそろう日曜日。突然の夕立に外出を中断してこどもたちもがっかりな様子。落ち着いた夕暮れ時に見慣れない部屋の中の色に思わず外に出ました。秋を感じる夕暮れを家族で眺めたワンシーンです。

【審査員講評】

 白を基調とした新山口駅の駅舎を夕暮れが鮮やかに染める、幻想的な作品です。

 新山口駅の南北を結ぶこの道は、通勤・通学などの日常生活で歩いているという方も多いと思われます。しかし、天候次第でこのような幻想的な眺めが広がるスポットということは知られておらず、本市の景観の新たな一面を気付かせるものでした。

 以上のことから、入賞として選定しました。

 

入賞:秘密の場所(米田 祥惠)

秘密の場所 

【撮影場所】

 旧桂ヶ谷貯水池

【撮影者コメント】

 山の中にある廃ダムでほとんど人が来ることがなく、まるで自分だけの場所のように感じました。

【審査員講評】

 「まるで自分だけの場所のよう」というコメントのとおり、静まりきった空間を切り取った作品です。

 「秘密の場所」というタイトルからも伺えるように、こちらの作品を見て初めて「旧桂ヶ谷貯水池」の存在、そしてその佇まいを知り、山の中を歩いて見に行きたいと思った方もいるのではないでしょうか。

 以上のことから、入賞として選定しました。

 

入賞:秋晴れの日に(本村 貞明)

秋晴れの日に 

【撮影場所】

 山口市中河原 クリエイティブ・スペース赤レンガ裏

【撮影者コメント】

 赤レンガでイベント開催中に、亀山公園の紅葉を撮りました。ロケーションは最高です。この時期一押しの散歩道です。

【審査員講評】

 紅葉、イチョウといった秋の訪れを感じさせる木々の向こうに、山口市のシンボルであるサビエル記念聖堂が顔を覗かせています。

 秋の気持ちいい時期にこの場所を歩いてみたい、と思わせてくれる「この時期一押しの散歩道です。」というコメントに心を掴まれました。

 以上のことから、入賞として選定しました。

 

入賞:「キャンバス」に続く道(齋藤 曉)

「キャンバス」に続く道 

【撮影場所】

 山口市秋穂(秋穂漁港)

【撮影者コメント】

 防波堤に続く道・・・・この道を歩く度に、二度と出会えない日々刻々と変わりゆく景色。アートの様な景色はまるでキャンバスに書いた絵のようだ。

【審査員講評】

 人々が海と共存するために築いた防波堤や灯台といった人工物が、海や空といった自然と調和し、油彩画を思わせる幻想的な景観を形成しています。近隣住民の皆様にとっては見慣れた景色かもしれませんが、海から離れた地域に住む人々には「この景色を見るために、この道を歩きたい」と思わせてくれる、秋穂地域の新たな魅力に気づかせてくれる作品です。

 以上のことから、入賞として選定しました。

 

<小学生の部 テーマ:音のある風景>

大賞:暑さを忘れた、(阿部 愛美)

暑さを忘れた、 

【撮影場所】

 犬鳴の滝

【聞こえてくる音】

 ざ・ザ・ざぁぁー

【撮影者コメント】

 暑い日のなか、苦労して滝までたどり着いた時、暑さを思わずわすれました。滝からもどると、一気に暑さがおそってくるかんじでした。

【審査員講評】

 仁保川の上流にある「犬鳴の滝」を夏に撮影した作品です。

 滝のダイナミックな様子が上手く表現されているだけではなく、作品の上部は夏の日差しが照り付けて暑い様子が伺える一方、作品中央から下部に目を向けると滝の流れる様子や木々が作り出した日影がどこか涼しげであり、この季節ならではのグラデーションが鮮やかです。コメントで「滝までたどり着いた時、暑さを思わずわすれました」とありますが、それだけの見応えがある様子が作品からも伝わってきます。

 以上の点を高く評価し、大賞として選定しました。

 

入賞:歴史の足音(牛見 真太郎)

歴史の足音 

【撮影場所】

 山口市天花

【聞こえてくる音】

 タッタッタッ

【撮影者コメント】

 萩往還の天花口の風景。青空と強い日差しのもと、この国や世の中のことを考えながら、道を行き来した人々の足音が響いてきそうな気がします。硬い石畳の坂道に、ハッハッという軽快な息づかいも聞こえてきそうです。

【審査員講評】

 実際に聞こえる音ではなく、「萩往還」という場所が歴史上どのような場所だったかを踏まえた上で、「この国や世の中のことを考えながら、道を行き来した人々の足音が響いてきそう」というコメントを作品に添えた、想像力の豊かさが素晴らしいです。

 以上のことから、入賞として選定しました。

 

入賞:月と海が輝いて(大野 響子)

月と海が輝いて 

【撮影場所】

 秋穂の浜辺

【聞こえてくる音】

 キラキラ ザザーン

【撮影者コメント】

 夏休みに行った浜辺を夜、散歩していると綺麗な月が海にキラキラとうつり輝いて今も心に残っています。

【審査員講評】

 瀬戸内海の穏やかな水面を月明りが照らしている、神秘的な作品です。撮影場所を特定する手がかりがほとんど写りこんでおらず、その匿名性の高さが、更に神秘性を高めています。

 また、波音だけではなく月明りからも音を感じるという豊かな発想力も特筆すべき点です。

 以上のことから、入賞として選定しました。

 

入賞:自然の森(大野 響子)

自然の森 

【撮影場所】

 木戸公園から鴻の峰に登る道沿い

【聞こえてくる音】

 サワサワジージー

【撮影者コメント】

 いつも遊んでいる木戸公園から山に登っていく道沿いで撮りました。木の揺れる音やセミや鳥の泣き声が聞こえました。

【審査員講評】

 深い緑、木々の隙間からこぼれる太陽の光が、夏を感じさせる作品です。

 夏は1年を通じて最も音の多い、賑やかな季節ですが、セミの声、茂った葉の擦れあう音などが聞こえてきそうな臨場感を持った1枚です。

 以上のことから、入賞として選定しました。
 

入賞:電信柱のたそがれ(岡本 夏澄)

電信柱のたそがれ 

【撮影場所】

 家の近所

【聞こえてくる音】

 ゴォー

【撮影者コメント】

 外に出るとキレイな夕日が見えたので、すぐに写真を撮りました。写真をずっと見てるうちに、電信柱が寂しそうに見えました。

【審査員講評】

 電信柱は一般的に、良好な景観を形成する上で忌避される存在ですが、その電信柱を主役に据えるという景観の概念を覆すような作品です。

 また、その電信柱の佇まいに「たそがれ」という言葉を当てはめた、豊かな発想力は圧巻です。

 以上のことから、入賞として選定しました。

 

入賞:流れる川ともみじ(田中 陽葵)

流れる川ともみじ 

【撮影場所】

 長門峡

【聞こえてくる音】

 ぱしゃぱしゃ

【撮影者コメント】

 川の音ともみじがあまりにもきれいすぎたのでパシャリと押しました。

【審査員講評】

 紅葉は緑色のものが大半を占めており、まだ本格的な秋は到来していない暖かな時期であることを示しています。

 そのような暖かな時期だからこそ、眼下をぱしゃぱしゃと流れる川が涼しげで魅力的に感じるのでしょう。紅葉と川のバランスが絶妙な、風情溢れる作品です。

 以上のことから、入賞として選定しました。

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