久保養蜂場が「はなっこりーの葉」を使ったポルボロンを開発されました
秋穂と阿知須を拠点に山口市南部地域で養蜂を営む久保養蜂場(代表 久保紀子)が、はなっこりーの未利用葉を使用した「米粉とはちみつのポルボロン」を開発されました。
南部地域の食材をスペイン伝統のお菓子「ポルボロン」にアレンジ
養蜂業や菓子製造業を営む久保養蜂場が、山口市地域おこし協力隊(令和4年2月末に卒業)で、海外でシェフ経験のある田中愛生さんとお菓子作りに取り組みました。田中さん指導の下、純粋蜂蜜・自家製米粉・はなっこりーの葉をキーワードにアイデアを出し合い、田中さんがスペインでシェフ経験があったこと、山口市がスペインのパンプローナと姉妹都市であること、開発中のお菓子が口どけがよくポルボロンに似ていることなどから、スペインの伝統菓子「ポルボロン」の開発にたどり着きました。
はなっこりーは、山口市南部地域で特に栽培が盛んで、久保さん自身も生産者の一人です。使用するはなっこりーの葉は、収穫後の調整時に除去・廃棄される部分で、収穫時の全体重量の約30%を占めます。はなっこりーの葉は美味しく食べやすいことから、生産者によっては自家消費用として使用されてきました。ポルボロンには、このはなっこりーの葉を、木原製作所(秋穂)の乾燥機で低温乾燥し、粉末化したパウダーを使用していています。
田中さん(左)と開発中の様子
使用されている素材。左からはなっこりー、米粉、はちみつ
久保養蜂場が想う持続可能な自然環境への願い
蜜蜂の花粉交配により、農産物を含めた様々な植物が豊かに実を結び、故郷の生態系の維持や私たちの健やかな食生活に貢献しています。久保養蜂場では、養蜂家として蜜蜂たちが健やかに生きられる自然環境を守り続けることが持続可能な自然環境につながると考えており、交配用蜜蜂の貸出・ビーラップづくり体験会・小学校での課外授業・学校給食への提供など、養蜂の枠を超えて地域へのメッセージを発信し続けています。
7個入り(奥)と2個入り(手前)
乾燥させる前のポルボロン(はなっこりー味)
はなっこりーの畑の前で撮影したポルボロン
商品名
「米粉とはちみつのポルボロン」 はなっこりー味・プレーン味の2種類
販売価格
2個入り180円(税込)、7個入り580円(税込)
販売開始日
2022年3月10日(木曜日)から3月末まで(8月3日以降に再開予定)
販売場所
道の駅 あいお(山口市秋穂東1520−4)
製造者
久保養蜂場 代表 久保紀子(山口市秋穂東2389)
ポルボロンとは
スペインで生まれたお菓子で、ほろほろと崩れる食感の素朴で優しい味わいが人気です。口の中に入れて崩れないうちに「ポルボロン、ポルボロン、ポルボロン」と3回唱えることができたら幸せになる、願いが叶うという言い伝えがあります。
山口市とスペインの関係
1552年にスペイン・ナバラ州出身のフランシスコ・サビエルが山口市を訪れ、キリスト教を日本で初めて布教したという歴史から、1980年2月山口市はナバラ州の州都であるパンプローナ市と姉妹都市縁組を締結しており、様々な交流事業を実施しています。