第21回中原中也賞の受賞詩集が決定しました
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更新日:2016年2月13日更新
この賞は、日本の近代詩史に偉大な足跡を残した山口市出身の詩人、中原中也の業績を顕彰すると同時に、新鮮な感覚を備えた優れた現代詩の詩集に対して、この賞を贈ることで詩を通じた豊かな芸術文化意識の向上をはかります。
第21回中原中也賞では、平成26年12月1日から平成27年11月30日までに刊行された現代詩の詩集174点が寄せられました。平成28年2月13日、最終選考作品として選ばれた7作品を対象に、山口市湯田温泉の旅館西村屋で選考会を開催し、審議の結果、第21回中原中也賞は、カニエ・ナハさんの『用意された食卓』(私家版)に決定しました。
受賞者には、正賞として中也と親交のあった彫刻家高田博厚(1900-1987)制作中原中也ブロンズ像と、副賞として100万円を贈呈します。第21回中原中也賞の贈呈式は4月29日(金曜日・祝日)に山口市で行います。
受賞コメント
不穏な時代に、危機を危機と感じられるうちに、楔を打っておきたい、一つにはそんな思いで、昨夏、5月から8月にかけて集中して制作した詩集です。このような詩集が評価していただけたことが単純に喜ばしいことかどうかわからないですが、緊張感をもって、今後も真剣に詩と、世界と、向きあっていきたいです。どんなにあえかでも、詩が誰かにとっての希望のようなものでありますように。この度はまことにありがとうございました。
2016年2月13日カニエ・ナハ