山口市盲人福祉協会からの要望
令和7年8月22日提出
1.視覚障がい者が安全に歩行できる道路環境の整備について
(1)点字ブロック
・旧国道9号線の大殿のしらさぎ会館前から吉敷の維新公園前まで区間の歩道の点字ブロックの補修を希望する。
・KDDI維新ホールの建物内の通路への点字ブロックの設置を希望する。
・下湯田交差点から湯田自動車学校やセブンイレブン湯田温泉4丁目店が所在する交差点までの区間の歩道への点字ブロックの設置を希望する。
・市道及び県道宮野大歳線の宮野駅から宮野小学校地下道入口までの区間の歩道への点字ブロックの設置を希望する。
・国道9号線の住吉交差点から山口マツダ西京きずなスタジアムの入口交差点までの区間の歩道への点字ブロックの設置を希望する。
・県道山口防府線のユニクロ山口店からゆめタウン山口店までの区間の歩道への点字ブロックの設置を希望する。
・県道山口防府線の光円寺前バス停からヒマラヤ山口店までの区間の歩道への点字ブロックの設置を希望する。
・市道矢足新山口線の小郡駅前交差点からアルク小郡店までの区間の歩道への点字ブロックの設置を希望する。
(2)音声信号機
・湯田温泉エリアで利用者の多い旧ホテルニュータナカからかめ福オンプレイスに渡る横断歩道への音声信号機の設置を希望する。
・済生会病院前交差点への音声信号機の設置を希望する。
・県道山口小郡秋穂線のヤマダ電機山口中央店前の横断歩道への音声信号機の設置を希望する。
(3)横断歩道
・湯田自動車学校前の交差点の横断歩道のラインが消えかかっていることから、着色を希望する。
・フジ小郡店から山手地下道に渡る横断歩道のラインが消えかかっていることから、着色を希望する。
2.音声誘導システムの導入・設置について
視覚障がい者が一人でも市役所や地域交流センターで行動できるよう、各施設への音声誘導システムの導入、設置を希望する。特にスマホを使うナビレンズというシステムについては、大阪万博でも使われていたことや、多言語にも対応していることから有効であると考える。
現在、市役所入り口の音声ガイドで利用可能な機器は、市内の他の施設での利用ができず、汎用性が低いと思われる。
3.購入補助の導入について
・暗視メガネを日常生活用具の種目に追加することを希望する。
・電磁調理器は日常生活用具の種目となっているものの、現在の基準額では1口のものしか選択できないため、2口のものを選択できるよう、基準額の増額を希望する。
4.同行援護の時間の増加について
現在の福祉サービスの1つである同行援護の利用可能時間では、自宅から離れた場所で開催される行事などに参加するとすぐに月に利用可能な時間に達してしまう。特に市街地から遠い地区に住む者は移動時間が長く、同行援護の利用時間が足りなくなるため、そうした行事に参加しにくい。
そのため、同行援護の利用可能時間の増加を希望する。
5.福祉優待バス乗車証送付時の「視覚障がい者お役立ちメモ」の同封について
今年度、福祉優待バス乗車証が送付されたとき「盲ろう者友の会」のパンフレットが同封されてきた。今後、福祉優待バス乗車証を送付する際には「視覚障がい者お役立ちメモ」を裏表印刷したものも同封することを希望する。
6.市役所での「視覚障がい者お役立ちメモ」の配布について
視覚障がい者に新しく身体障害者手帳を交付する際や、視覚障がい者が他の市町から転入する際には「視覚障がい者お役立ちメモ」を配布することを希望する。
また、「視覚障がい者お役立ちメモ」を配布することを総合支所も含め、職員が認識し、引き継ぐことを希望する。
7.福祉機器使用方法のサポート員の雇用について
最近の福祉機器は機能が多くあることにより、使い方が複雑なものが多い。納入時の業者の説明では覚えられないため、福祉機器の使い方を教えてくれる職員の雇用を希望する。
8.歩行訓練士の配置について
中途で急に視覚障がい者になった方を始めとした視覚障がい者は、生活のあらゆる場面で困難を抱えている。そうした方に対して、歩行訓練や支援等をしてくれるのが歩行訓練士である。この歩行訓練士が山口県内には少人数しかおらず、市内の視覚障がい者が十分な歩行訓練や支援等を受けられないことから、山口市への歩行訓練士の配置を希望する。
9.IoT機器のサポートボランティア育成について
日常生活で利用するIoT機器の設定などのサポートをしてくれるボランティアの育成を希望する。
10.山口市のホームページの改善について
視覚障がい者はホームページの中から検索窓を探すことが難しい場合もあることから、ページをスクロールしても検索窓を常に画面内に表示するよう希望する。
視覚障がい者がホームページに記載している内容を認識する際、音声で読み上げられる内容をすべて聞いた中から、自身に必要な情報を取得する必要がある。特に福祉サービスの内容が示されているページなどは、すべての障がい者を対象に作成されているため、情報の取得に時間がかかる。こうしたことから、例えば、視覚障がいに特化した福祉サービスのページを作るなど、視覚障がい者にも利用しやすいホームページに改善することを希望する。
11.スマホやパソコンの使用方法の相談窓口の設置について
視覚障がい者がスマホを使用する際に利用するVoiceOverという機能やパソコンを使用する際に利用するPC-Talkerというソフトの使用方法を教えてくれる相談窓口の設置を希望する。
1.視覚障がい者が安全に歩行できる道路環境の整備について
(1)点字ブロック
・旧国道9号線の大殿のしらさぎ会館前から吉敷の維新公園前まで区間の歩道の点字ブロックの補修について
御要望の区間は、県道でございますことから、県に対し、本要望を伝えてまいります。
・KDDI維新ホールの建物内の通路への点字ブロックの設置について
山口市産業交流拠点施設(KDDI維新ホール)の建物内の点字ブロックは、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律及び山口県福祉のまちづくり条例を遵守し、設置いたしたところでございます。
現在、KDDI維新ホールにつきましては、前面道路から事務室まで点字ブロックを設置しており、その後の施設内の御案内、誘導等は、他の公共施設同様、スタッフがお手伝いをさせていただいているところでございます。
また、KDDI維新ホールの建物内の通路は、通常は通路として通行していただいておりますが、催事等の際は、動線を確保した上で貸出可能な場所となっており、安全確保のためにも、引き続き、事務室前からの誘導につきましては、スタッフにて対応することといたしております。
この度いただいた御意見につきましては、施設運営の参考にさせていただき、今後とも誰もが利用しやすい施設となるよう努めてまいります。
・下湯田交差点から湯田自動車学校やセブンイレブン湯田温泉4丁目店が所在する交差点までの区間の歩道への点字ブロックの設置について
御要望の区間は、市道でございまして、現在、電柱を迂回する側溝や桝等により、歩道の舗装幅が狭く点字ブロックの設置に必要なスペースの確保ができないことから、直ちに設置することは困難でございます。
・市道及び県道宮野大歳線の宮野駅から宮野小学校地下道入口までの区間の歩道への点字ブロックの設置について
御要望の区間は、宮野駅から県道宮野大歳線の宮野駅前交差点までの区間が市道、宮野駅前交差点から宮野小学校地下道入り口までの区間が県道でございます。
本市が管理します市道部分につきましては、現在、歩道の舗装幅が狭く点字ブロックの設置に必要なスペースの確保ができないことや、当該市道から宮野小学校周辺までを繋ぐ県道部分にも点字ブロックが設置されていないことなどから、直ちに設置することは困難でございます。
なお、県道部分への点字ブロックの設置につきましては、県に対し、本要望を伝えてまいります。
・国道9号線の住吉交差点から山口マツダ西京きずなスタジアムの入口交差点までの区間の歩道への点字ブロックの設置について
御要望の区間は、国道でございますことから、国(国土交通省)に対し、本要望を伝えてまいります。
・県道山口防府線のユニクロ山口店からゆめタウン山口店までの区間の歩道への点字ブロックの設置について
御要望の区間は、県道でございますことから、県に対し、本要望を伝えてまいります。
・県道山口防府線の光円寺前バス停からヒマラヤ山口店までの区間の歩道への点字ブロックの設置について
御要望の区間は、県道でございますことから、県に対し、本要望を伝えてまいります。
・市道矢足新山口線の小郡駅前交差点からアルク小郡店までの区間の歩道への点字ブロックの設置について
御要望の区間は、平成29年度より実施しております道路改良工事において、点字ブロックの設置を進めております。
現在、新山口駅から県道江崎陶線の新山口駅(在来線口)交差点までの区間は完了しており、残りの同交差点から国道9号までの区間につきましては、令和8年度中に完了予定でございます。
(2)音声信号機
音声信号機の設置につきましては、山口県公安委員会の所管となりますことから、この度の御要望を窓口となります山口警察署にお伝えをしたところでございます。
設置の可否につきましては、山口警察署において、現地の状況等を調査された上で検討されることとなります。
今後も、こうした音声信号機の設置等の御要望につきましては、管轄の警察署及び県公安委員会等の関係機関と情報共有を図るとともに、御要望をお伝えしてまいります。
(3)横断歩道
・湯田自動車学校前の交差点の横断歩道の消えかかっているラインの補修について
御要望の内容につきましては、山口警察署を通じて、横断歩道を管理しています公安委員会に本要望を伝えてまいります。
・フジ小郡店から山手地下道に渡る横断歩道の消えかかっているラインの補修について
御要望の内容につきましては、山口南警察署を通じて、横断歩道を管理しています公安委員会に本要望を伝えてまいります。
2.音声誘導システムの導入・設置について
本市では、公共施設整備にあたり、ユニバーサルデザインの視点に立ったニーズの把握や評価を行うための体制、また障害者基本法や障害者差別解消法の理念を具現化するために、障がい者等から意見聴取を行う「山口市ユニバーサルデザイン推進検討会」を設置しております。
ナビレンスの活用については、本検討会の意見等を踏まえながら、検討してまいりたいと考えております。
3.購入補助の導入について
日常生活用具の給付対象につきましては、限られた予算の中で対象種目や基準額を定めておりますことから、製品の必要性やその効果等を十分検証の上、決定する必要があるものと考えております。こうした状況を踏まえ、暗視メガネを日常生活用具の対象種目に追加することにつきましては、今後の国の動向や近隣他市の状況等を注視しながら、研究してまいりたいと考えております。
また、電磁調理器につきましては、その形状や機能により多くの種類があり、その価格も様々でございます。2口の物を含めた一定程度の電磁調理器は、本市の日常生活用具の基準額の範囲内で購入できるものとなっていますことから、現時点での見直しは考えておりませんが、電磁調理器を含めた日常生活用具の基準額につきましては、物価高騰に対する国の動向を注視しながら、随時検討してまいりたいと考えております。
4.同行援護の時間の増加について
現在の同行援護の利用可能時間につきましては、障害福祉サービス費等負担対象額に対する基準等(H18厚労省告示第530号)に記載されている標準的な支給単位を踏まえ、近隣他市の状況や他の福祉サービス等を考慮しながら設定しており、現時点で同行援護の支給量を増やすことは難しいものと考えております。
5.福祉優待バス乗車証送付時の「視覚障がい者お役立ちメモ」の同封について
令和7年3月に送付いたしました福祉優待バス乗車証から、使用期限を設けていないため、今後は対象となる方への福祉優待バス乗車証の一斉送付は予定しておりません。
そのため、視覚障がいのある方に新しく身体障害者手帳を交付する際や、紛失等により福祉優待バス乗車証を再交付する際に、「視覚障がい者お役立ちメモ」をお渡ししてまいりたいと考えております。
6.市役所での「視覚障がい者お役立ちメモ」の配布について
現在、視覚障がいのある方に新しく身体障害者手帳を交付する際や、視覚障がいのある方が他の市町村から転入される際には、「視覚障がい者お役立ちメモ」をお渡しするよう努めているところでございます。
引き続き、視覚障がいのある方に新しく身体障害者手帳を交付する際や、視覚障がいのある方が他の市町村から転入される際には、「視覚障がい者お役立ちメモ」を配布してまいりたいと考えております。
また、「視覚障がい者お役立ちメモ」の配布につきましては、本庁、総合支所、地域交流センターのどの窓口に来られた場合にも、該当の方にお渡しできるよう情報共有し、体制を整備してまいりたいと考えております。
7.福祉機器使用方法のサポート員の雇用について
御要望の内容につきましては、専門職員の雇用ではなく、本市障がい福祉課の職員と福祉機器メーカー等が連携して対応してまいりたいと考えております。
お気軽にご相談いただけたらと存じます。
8.歩行訓練士の配置について
歩行訓練士は、全国的にも有資格者が少なく、山口県内では、下関市の社会福祉法人山口県盲人福祉協会が運営する生活訓練施設において活動されている2名のみでございまして、本市に歩行訓練士を配置することは、現状では困難であると考えております。
こうした状況は、山口県全体の課題であると捉えておりますことから、まずは、歩行訓練士の増員に向けた支援策の実施につきまして、県に働きかけてまいりたいと考えております。
9.IoT機器のサポートボランティア育成について
現在、IoT機器の設定等のサポートを主目的としたボランティアの育成は考えておりませんが、日常生活で利用されるIoT機器の設定などのサポートにつきましては、令和5年度に山口県が開設された「障害者ICTサポートセンター」等と連携しながら、本市障がい福祉課において対応してまいりたいと考えております。
10.山口市のホームページの改善について
現在、本市公式ウェブサイトにおきましては、市民の皆様が必要な情報を探しやすいように、トップページ上に検索窓を配置したキーワード入力による検索のほか、対話形式で行政サービスの内容や手続き等を御案内する「AIチャットボット」を導入しております。このチャットボットは、ページをスクロールしても常に表示されるよう設計されているものでございます。
こうした中、御提案の検索窓の更なる利便性の向上や、視覚障がいのある方も情報が取得しやすい掲載方法など、あらゆる方にやさしいウェブサイトとなりますよう、他自治体での事例も参考にしながら、研究してまいりたいと考えております。
11.スマホやパソコンの使用方法の相談窓口の設置について
御要望のVoiceOverやPC-Talkerの使用方法につきましては、本市障がい福祉課において、「障害者ICTサポートセンター」やソフトメーカー等に照会等を行い、御相談いただいた方の課題解決につながるよう支援してまいりたいと考えております。