農業試験場跡地利用を考える会からの要望
令和7年7月14日提出
私たちは去る6月29日、「大内地区の農業試験場跡地利用を、みんなで語り、考える会」を開催しました。約50人の参加者からは、さまざまな意見が寄せられました。
これは、県が実施したパブリックコメントの結果もそうですが、県と市が進めている今の事業の進め方への意見や疑問とともに、具体的な提案が次々と出されています。
今夏の酷暑が地球温暖化の危機的状況を表し、特に日本は人口減少とも相まって、時代が大きく変わろうとしています。「未来を見据えたまちづくり」を言うなら、尚更、拙速に進めず、十分な時間をかけて検討をすべきです。
つきましては、私たちが開催した会に出された意見とパブコメに寄せられた意見を踏まえ、下記のとおり要望いたします。
記
1.現在進めている農業試験場跡地の利用整備事業は一旦中止し、今一度その事業手法と事業計画策定過程への県民参画を実現してください。
2.県は、「市民の意見は市が集約されている」と言われています。市長は、「山口市協働のまちづくり条例」に基づいて市民の声を集約するとともに、市民の要望を反映し議論する場を設けてください。
3.農業試験場跡地内の土壌汚染に関する以下の指摘について、対応状況を明らかにしてください。会に参加された市民から「跡地内のゴミ処理場に、農薬(ヒ素を含む)が大量に埋められており、その上にコンクリートが打設されスロープにされたままになっているのではないか」との指摘がありました。これについて、どのように対応されたのかを明示してください。
4.跡地内のため池にボウフラが発生し、周辺住民が迷惑を被っているとのことです。速やかな対応をお願いします。
5.工事着手までは、試験場跡地を現況のまま維持し、水田部分については農地として適正に管理してください。
6.仁保川河川改修工事に伴い、農業試験場跡地の一部が仮置場として使用されているとのことですが、地元住民からは、農業試験場跡地の工事が始まったのかと誤解される方もおられます。よって、以下の点を徹底してください。
仮置場としての適切な管理(立入禁止措置、管理者名を明記した看板の設置)や管理者の明確化をしてください。
1.要望事項1,2について
山口県農業試験場跡地の利活用につきましては、これまで県と本市で構成する農業試験場等跡地利用検討協議会において検討を進め、大内地域からの要望やサウンディング型市場調査、さらにはパブリック・コメントを通して得られた様々な御意見等と本市のまちづくりの方向性との整合を踏まえ、総合的に検討を行い、県と共に協議を重ねた上で、去る7月15日に「山口県農業試験場跡地利用基本計画」を策定いたしました。
今後は、本計画に基づき事業を進めることといたしております。
また、上記検討協議会の資料等は県公式ウェブサイトで公開されており、今後も適切な情報提供を図ってまいりたいと考えております。
跡地の利活用を含む市政の取組につきましては、市公式ウェブサイトへのお問い合わせや市長への手紙といった様々な広聴手段を活用し、これまでも市民の皆様から幅広く御意見をいただいているところでございます。
今後も、こうした手法で得られた御意見を参考にさせていただきながら、引き続き、跡地利用の検討を県と共に進めてまいりたいと考えております。
2.要望事項3~6について
跡地の維持管理等につきましては、所有者である県において適切に対応されているものと認識いたしております。
今後も、課題等があるものについては、県へ伝えてまいりたいと考えております。