認定NPO法人こどもステーション山口、「プレーパークを山口に」実行委員会からの要望
令和5年8月7日提出
この4月から国の「こども基本法」が制定されました。いままで疎かにされていた「子どもの権利条約」をふまえ、子どもの最善の利益を考えた施策を目指す方向が見えてきたように思えます。
日本は1944年に子どもの権利条約を批准しましたが、日本の子どもたち過度な勉学の競争や管理教育などについては国連からたびたび勧告を受けていました。他の国に比べ、子どもの自己肯定感や幸福度がずいぶん低いことからも日本の子どもたちの現実の厳しさは推し測れます。遊びについて言えば、子どもたちは時間も場所もともだちも、全て満たされてはきませんでした。
そのようなことから、わたしたちは2019年から子どもが自由に遊べる場所づくりの必要性を感じ、プレーパークを山口に作りたいと毎月、活動をしてきました。ご存知のように2021年には市民のみなさんにも共感していただき7,000を超える署名簿を山口市に届けました。
3年先には山口県農業試験場跡地に子どもの遊び場の計画があると聞きます。
全国のプレーパークの先駆けとして活動を続けている「川崎市子どもゆめパーク」では、プレーパーク建設までに2年をかけて市と市民がその構想について話し合ったと聞きます。子どもの最善を願ってより良い遊び場ができるように、山口市でも今からそのような丁寧な取り組みをお願いしたいと思います。
子どもの成長はまったなしです。私たちが毎月行っている「いちにちプレーパーク」で今の子どもたちが自由に遊べるためのご支援もお願いします。
御要望のありましたプレーパークにつきましては、子どもたちが自分たちの責任で自由に遊ぶことで、自身の身体や自主性、協調性、創造力を育む場所であると同時に、ありのままの自分でいられる、大変有意義な子どもの居場所になるものと考えております。
本市といたしましても、子どもの居場所や遊び場を求める市民の声は多いと認識しておりますことから、引き続き、本市におけるプレーパークの在り方について、調査研究を進める中で、市民の皆様からの御意見を踏まえながら、検討を進めてまいりたいと考えております。
また、山口県農業試験場跡地につきましては、跡地利用基本構想において、『未来ある「子ども」のための遊び場』が構成要素の一つとして掲げられておりますことから、県の関係部局とも情報共有を図ってまいりたいと考えております。