日本共産党阿東支部、日本共産党市議会議員からの要望
令和4年3月18日提出
ご存知の通り、阿東地域も合併後、加速度的に過疎化が進み、現在約5000人しかいませんが、みんな大切なふるさとに住み続けたいと思っています。しかし、病院や買い物はどうしても山口中心部に行かざるを得ません。高齢者が増える中、自家用車を手放す住民もふえ、公共交通が命綱です。
そこで地元住民からは、徳佐と湯田温泉を乗り換えなしで往復できるバス路線をと求める切実な声が出されています。現状は「三谷駅入り口バス停」で、乗り換えのための待ち時間が12分程度あり、雨や雪の日は大変苦労しています。また、JR西日本では40年ぶりの路線の大整理も進められており、山口線も今後どれだけ便数が減るのかと住民は不安でいっぱいです。
住み慣れたふるさとにいつまでも住み続けられるよう、下記の通りのバス路線の拡充をバス会社とも協力して実現していただくよう心よりお願いいたします。
記
一、徳佐と湯田温泉の間を乗り換えなしで往復できるバス路線を実現してください。
公共交通を維持し、環境整備を行っていくことは、高齢者をはじめとした利用者の移動手段の確保や利便性の向上に繋がることから、交通事業者や地域、行政が協働して取り組んでいく必要があると認識しているところでございます。
こうした中、阿東地域におきましては、中心市街地へ向かう公共交通手段として、JR山口線と路線バスが交通事業者において運行されており、このうち乗り換えなしで徳佐・山口間を往復できる方法は、現在、JR山口線での移動のみとなっております。
路線バスにつきましては、以前、防長交通株式会社において、徳佐・山口間の直通便が運行されておりましたが、平成18年9月をもって、利用状況等から総合的にバス事業者で判断され、廃止となったところでございます。
このため、現在、路線バスを利用しての徳佐・山口間の移動は、直通便廃止の影響を最小限に留めるため、御案内のとおり、三谷駅入口バス停において、津和野・萩間及び吉部・湯田温泉間の路線を乗り換える形でバス事業者において維持されているところでございます。
なお、このたびの春のダイヤ改正では、徳佐・山口間のJR山口線、路線バスの減便をされることなく維持していただいているところでございます。
こうしたことから、徳佐~山口間の乗り換えなしのバス路線の実現を求める要望につきまして、次のとおり回答いたします。
徳佐・湯田温泉を乗り換えなしで往復できるバス路線が走ることとなる場合は、現在、三谷駅入口で接続している広域バス路線である萩・津和野間及び吉部・湯田温泉間の路線と競合することとなりますため、既存路線の利用者が減少することで、広域路線の維持に支障をきたすことが予想され、関係市町との調整が必要となります。
また、現在バスの運転手不足が全国的な課題となっており、本市内におきましても、運転手不足の影響により、バス事業者が既存路線の減便に着手せざるを得ない状況にありますことから、交通事業者において、現状の路線を維持したままでの路線の新設は厳しい状況にあると考えております。
加えて、直通便のバスはJR山口線と並行して走ることとなるため、JR山口線のさらなる減便を誘発することも懸念されるところでございます。
本市といたしましては、今後も、三谷駅入口での乗り継ぎにつきまして、地域の皆様の御意見もお伺いしながら、乗り換えしやすい時刻設定や待合環境の整備など、より利便性の高いものとなりますよう、交通事業者と協議してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。