「第29回中原中也賞」贈呈式を開催しました

　令和6年4月29日（月曜日・祝日）、新人詩人の登竜門とされる第29回中原中也賞贈呈式を、湯田温泉ユウベルホテル松政で行いました。同賞は中也の業績の顕彰を目的に1995年に創設し、今回は全国から寄せられた240点の応募・推薦の中から、佐藤文香さんの詩集『渡す手』が受賞されました。

　受賞作の『渡す手』は、昨年11月に24編の詩を収め刊行されました。13歳から俳句を始め、2014年頃から自由詩を書き始められた佐藤さんは「俳句では、動詞を省いて意味の重複を避けるため、現代詩を書くことで、言葉を重ねて揺らし、新たな音やリズムが生み出されることの面白さに気づくことができた。今後も、現代詩と俳句、それぞれの特性を意識しながら日本語による表現に挑戦していきたい」と述べられました。

　選考委員で詩人の蜂飼耳さんは「作品内で使われている季語など、言葉に関する感覚や言葉の扱い方に光るものがあり、本詩集全体から独特の明るさ、朗らかさ、おおらかさが感じられる魅力的な作品であった」と選評を述べられました。また、市長は「この詩集を通じて、詩の世界を志す新人詩人の方も、大いに触発されているものと思う。この度の受賞をさらなる飛躍への一歩として、今後も精力的に表現活動に取り組まれ、多くの人々を惹きつける魅力あふれる作品を生み出されることを期待している」と激励しました。

　なお、中原中也記念館では、5月26日（日曜日）まで「第29回中原中也賞 佐藤文香氏『渡す手』特別展示」を開催しています。
　関連リンク：中原中也記念館ウェブサイト＜外部リンク＞

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市長（左）から賞状（山口萩焼の陶板）を受け取る佐藤さん（右）

​​正賞の中也のブロンズ像を手にする佐藤さん

​詩集『渡す手』と賞状（山口萩焼の陶板）、正賞（中也のブロンズ像）

この内容に関する問い合わせ先

文化交流課 Tel 083-934-2717

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