令和2年10月27日(火曜日)11時から12時
山口総合支所 第2委員会室
本市では、山口大学と協働で、平安時代の銭貨鋳造所であります「史跡周防鋳銭司跡」の発掘調査を実施いたしております。
この度、第4次調査で採取した土壌から、平安時代の銭貨である「承和昌宝」銭が発見され、また、第6次調査におきましては、史跡内では初となる大型建物跡が確認されました。これらの遺物や遺構は、大変重要な発見でありますことから、御報告させていただきます。
はじめに、「承和昌宝」銭の発見についてでございます。
平成30年度の第4次調査におきまして採取した土壌を、令和元年に水洗選別したところ、銭貨片2点を発見し、その後、詳細調査により、「承和昌宝」銭の可能性が高まりましたことから、令和2年7月に、X線CT撮影を行った結果、2点とも「承和昌宝」銭であることと、銭貨をつくる際に失敗した「鋳損じ銭」であることが明らかになりました。
文献史料によれば、「周防鋳銭司」では「皇朝十二銭」のうち、「富壽神宝」銭から「乾元大宝」銭の8種類の銭貨を生産していたとされています。このうち「承和昌宝」銭は、平安時代前期の835年から848年にかけて作られたとされる銭貨でございまして、鋳損じた「承和昌宝」銭の発見は全国初であり、文献史料だけでなく考古資料からも、「周防鋳銭司」において、「承和昌宝」銭を鋳造していたことが明らかとなり、銭貨生産活動を知る上で大変重要な発見となりました。
今後、さらに詳細な調査を進めてまいりますので、原材料の産地がどこかなど、さらなる新しい発見に期待するところでございます。
次に、大型建物跡の発見についてでございます。
今年度実施中の第6次調査におきまして、直径1.0m、深さ60cmの柱穴が、約3.0m間隔に並ぶ南北18m以上、東西6mの大型建物跡1棟が確認されました。史跡内でこのような大型の建物跡が確認されましたのは今回が初めてのことであり、「周防鋳銭司」が官営の銭貨鋳造所であることの一端を示す重要な遺構でございます。今回の調査により、史跡南東部は銭貨を鋳造する工房から工房以外の施設へと、使われ方が変化した可能性が高くなりました。
また、周辺には複数の建物が存在する可能性がありますことから、今後さらに調査を進めることによりまして、倉庫や管理棟、工人の宿舎といった、銭貨鋳造工房以外の施設の特定につながり、「周防鋳銭司」の実態に迫ることができるものと考えております。
この度の第6次調査の状況につきまして、11月1日(日曜日)に現地説明会を行いますとともに、第4次調査で発見されました「承和昌宝」銭を11月3日(火曜日)から11月29日(日曜日)までの期間、鋳銭司郷土館におきまして特別展示をいたしますので、ぜひ、多くの皆様にお越しいただき、1,200年前となる平安時代の息吹を感じていただければと思っております。
本動画は、本市南部9地域の魅力的な景色や特産品、イベントなどを紹介し、本市南部地域の交流人口の拡大促進を目的に制作いたしました。
本動画の構成などを改めて私からご説明いたします。
本動画につきましては、公募型のプロポーザルによりまして、本年6月から制作を開始し、この度完成に至りまして、11月1日より、市公式ウェブサイトと本市公式YouTubeチャンネル「やまぐちゃんねる」での配信や新山口駅の南北自由通路のマルチディスプレイ、山口宇部空港の到着ロビー、ケーブルテレビなどで放映することといたしております。
まず、本動画の構成でございますが、最後に表現されておりました「みなみぃ」とは、山口弁で「みんな見て」という意味でございまして、文字通り「南部9地域の魅力を余すことなくみんな見て欲しい」という願いが込められております。また、主役の小学生がオリジナルラップに合わせて南部9地域の魅力を紹介していくものとなっておりましたが、これは、小学生がラップに合わせて踊るという意外性に、思わず微笑んでしまいそうになる演出を施したもので、9地域の魅力がテンポよく紹介されることから、動画を何度も見返したくなるようにと仕上げております。
出演者は、主役の小学生の他に、南部地域で特産品を作られておられる生産者や、イベントや文化の継承に関わりのある方々などで、作品後半には出演者が一堂に会し「跳ね上がる」を意味します「JUMP」という歌詞に合わせて踊るなど、「みんなで南部地域を盛り上げていこう」というメッセージも込められております。
本市といたしましては、本動画を通じまして、南部地域に訪れていただき、特産品を購入していただくことで、交流人口の増加や地域経済の活性化が図られることを期待いたしておりますとともに、今後も南部地域の定住につながる情報を発信していきたいと考えております。
本市におきまして初めての取り組みとなります、市内外の中高生を対象といたしました、職業観の醸成と地元企業を知っていただくイベント「やまぐち未来のしごとフェスタ」、通称「みらフェス」を、11月26日(木曜日)と27日(金曜日)の2日間にわたりまして、維新百年記念公園の維新大晃アリーナで開催いたします。
この「みらフェス」は、山口県央連携都市圏域の山口ゆめ回廊博覧会のプレ事業といたしまして、本市だけではなく、圏域内の中高生や企業にも御参加いただき、来場者の入替制などによる新型コロナウイルス感染症予防対策を講じた中で実施いたすこととしております。
期間中は、市内中高生及び防府市の中学生に加え、一般の方など、延べ約3千人の参加を見込んでおり、御参加いただきます企業・団体は42社でございまして、各社で事前に考えていただきました様々な職業体験メニューに生徒達が直接触れることで、職業理解だけではなく、就職や大学等への進学前の地元就職意識の醸成を図ってまいりたいと考えております。
また、会場レイアウトにつきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として、各ブースの形を円形にすることによりまして、ブース間のソーシャルディスタンスを保つ配置としておりますとともに、マスクの着用、手指消毒の徹底など、新しい生活様式の中での新たな集合型イベントの手法を取り入れた形で実施することといたしております。
新型コロナウイルス感染症によりまして、東京一極集中から地方回帰の機運が高まっております中、このような事業を通じまして、本市の宝でございます次世代を担う子ども達に、まずは、地元企業を知り、地元への誇りを持ってもらうことが大変重要であると考えております。
また、企業の皆様におかれましても、子ども達へ仕事内容を直接伝えることで、企業の情報発信力等の向上を図っていただく良い機会であると考えております。
本市といたしましては、本イベントへ参加される生徒の皆様が地元の企業や団体が出すブースを訪れて、様々な仕事を体験することで、イベント終了後、地元での仕事について考えていただけるような、記憶に残るイベントとなるよう努めてまいります。
ご案内のとおり、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いまして、本市でも特に観光・物産業の経済活動に大きな影響が生じているところでございます。国の「Go To トラベルキャンペーン」や本市独自の経済対策により、特産品の売上や宿泊施設への宿泊者も少しずつ回復してきているものの、依然として厳しい状況が続いているところでございます。
こうしたことから、これまでの取り組みと併せまして、この度、本市を訪れ、市内の宿泊施設に宿泊される方々への感謝の気持ちと新型コロナウイルス感染症拡大防止対策の啓発のため、市内の特産品をプレゼントする「やまぐち特産品プレゼントキャンペーン」を実施いたします。
このキャンペーンは、対象となる11月の金曜日と土曜日の計8日の対象日に、市内のキャンペーンへ参加する36の宿泊施設に宿泊された方を対象に、300円相当の特産品と特産品店舗のマップ、応募はがきをセットにしたものを宿泊施設のフロントでプレゼントすることとしております。さらに、お渡しした応募はがきに必要事項を記入のうえ、御応募いただくと、抽選で「活きあいおえび」や「大内人形」など5,000円相当の特産品が1,000名様に当たる抽選会も実施いたします。
本市といたしましては、こうした取り組みを通じまして、市外、県外からお越しになられた方々に、本市の特産品の良さを積極的にPRすることで、認知度の向上を図りますとともに、お帰りの際には、お土産として購入していただくなど、販売促進にもつなげてまいりたいと考えております。
市内の宿泊施設をはじめ、飲食店等におきましても、新型コロナウイルス感染症拡大防止の対策を十分に行っておられますので、安心して本市へお越しいただきたいと考えております。
史跡周防鋳銭司跡から新たな銭種「承和昌宝」銭と大型建物跡が発見されたことについて [PDFファイル/215KB]
史跡周防鋳銭司跡から新たな銭種「承和昌宝」銭と大型建物跡が発見されたことについて 参考資料 [PDFファイル/1.47MB]
山口市南部エリアプロモーション動画「ナンブエリアRAP」の完成発表について [PDFファイル/461KB]
職業理解・企業体験フェア「やまぐち未来のしごとフェスタ」の開催について [PDFファイル/195KB]
やまぐち未来のしごとフェスタ パンフレット [PDFファイル/1.93MB]
やまぐち未来のしごとフェスタ 参加校、参加企業 [PDFファイル/730KB]