周防鋳銭司発掘50周年&鋳銭司・陶地区文化財総合調査事業開始記念シンポジウム(平成29年3月4日)
周防鋳銭司(すおうのじゅぜんじ)発掘50周年及び、鋳銭司・陶地区文化財総合調査事業の開始記念シンポジウム「古代テクノポリス鋳銭司・陶-これまでとこれから-」を開催しました。
山口市の南部に広がる鋳銭司、陶地区は、その名が示すとおり、古代において銭と須恵器の製造が盛んに行われた場所です。周防鋳銭司跡(すおうのじゅぜんじあと)及び陶陶窯跡(すえのすえがまあと)という2つの国指定史跡を擁し、周辺には多くの生産遺跡や、集落跡などが存在しており、まさにこの地域は古代の最先端工業地域、いわば「古代テクノポリス」とも言うべき存在であったと想像しています。
そして、その中心ともいうべき周防鋳銭司(すおうのじゅぜんじ)は、全国に置かれた鋳銭所(じゅぜんしょ)の中でも約200年という、最も長期にわたり銭の鋳造が行われ、皇朝十二銭のうち8種類の銭を生産したところであり、その歴史的価値は非常に高いものであると思っています。
この周防鋳銭司跡は、昭和40年代の調査から長らく本格的な発掘は行われておりませんでしたが、この度、山口大学に設置されました山口学研究センターの第1号プロジェクトとして、本市との共同実施で、周防鋳銭司跡(すおうのじゅぜんじあと)及び周辺遺跡の発掘調査を開始することとなりました。
皆さん方におかれましては、改めて地域の歴史を再認識され、今後の調査や遺跡の保存活用に対して、お力添えをお願いします。