泉都町の空家に関する要望と回答（熊野町内会のほか2名からの提出）

　熊野町内会ほか2名からの要望
令和2年9月1日提出

要望内容及び回答

　私たちは、山口市泉都町に所在する空家が所属する町内会及び近隣住民です。これまで同空家の所有者に対し、空家の敷地に群生する雑草、植木、家屋の損壊の防止等を適切に管理して周辺住民に防災、衛生、景観等生活環境に影響を及ぼすことのないよう申し出てきましたが、適切な管理を行わないことで保安上危険となるおそれのある状態、著しく衛生上有害となるおそれのある状態、著しく景観を損なっている状態その他周辺の生活環境を害する状況にあり、周辺住民の生命、身体又は財産に深刻な影響を与えるに至っております。そこで、山口市空家等対策の推進に関する条例に基づき、近隣住民と連署をもって陳情書を提出いたします。
　熊野町内会としては、町内会会員の皆様がお互いよりよい環境で豊かな暮らしができるように活動していきたいと考えておりますので、どうか事情ご勘案の上、よろしくお手続きいただきますようお願い申し上げます。
　詳細については、以下のとおりです。

記

1 陳情に至った理由
　該当の空家は、平成20年頃から人が住まわれなくなり、空家の状態になったが、所有者は、その後適切な管理をすることなく、売り家として不動産会社の看板を出しただけで現在に至っております。
　この間、建物の一部は崩壊し、建物内のイタチの出入り、敷地内で蛇やねずみ等が目撃され、植木が伸び、雑草が生えた結果、防災、衛生上の不安を近隣住民に与える。そして、隣接の住民に植木の一部がはみ出す、雑草の種を飛ばす等の状態になったので、思い切って近隣住民が、空家を管理するという不動産会社に対し、電話で周辺住民に影響を及ぼさないよう適切な管理を依頼したところ、不動産会社はこれを無視し、何もしなかった。そこで、近隣住民から熊野町内会に対し苦情が申し出され、熊野町内会事務局長から、建物の所有者に対し、苦情の内容を説明し、適切な管理をしてもらうよう申し出たところ、所有者は専門業者を使っての植木の剪定や雑草取り及び収集・処分ではなく、そうではない人物に依頼しての草刈り、植木の剪定を選択して、施工場所として敷地全面ではなく、表面上少し切り取っただけで十分ではない管理をし、そして、刈り取った草木は敷地内の一カ所に集められ、収集・処分をしないでそのまま風化させる方法をとったことで、新たな問題（堆肥化による異臭や害虫の発生等）を生み出すに至りました。
　また、今年になって建物にスズメバチが巣を作り、危険な状態になったので、所有者に蜂の巣の駆除を依頼したところ、これも業者ではなく、草刈りの人物に殺虫剤散布のみさせて済ませたところ、結果として駆除が完了せず、今も蜂の巣が残り、その周辺を蜂が飛んでいる状況にあります。
　このように、管理会社、所有者とも適切な空家管理をしないことで、周辺住民は不安な毎日を過ごしております。特に、スズメバチについては、空家前道路は通学路であり、周辺に未就学児が数名住んでいるので、早急に対策が必要であると思料します。

2 陳情の内容
　（1） 蜂の巣の撤去
　　現在蜂が周辺を飛んでおり、非常に危険な状態にあるので、早急に撤去を依頼します。
　（2） 空家の防災・衛生・景観対策
　　空家敷地内の植木撤去、草取り、刈り取った草木（堆肥）の撤去、空家の構造物の落下防止、衛生上の管理、敷地内に置いてある木製品等可燃物の飛来防止又は撤去等適切な管理を依頼します。

3 空家情報
　空家所在地　山口市泉都町

回答（生活安全課）

　熊野町内会の皆様におかれましては、当該空家につきまして、不安に感じておられることと存じます。
　この度いただきました陳情書の内容の実現に向けまして、9月8日に本市空家対策室の職員が当該空家の所有者と面談いたしましたところ、所有者から前向きな対応を行うとの回答が得られましたので御報告いたします。併せて、所有者におかれましては、当該空家の売却に向けた手続を進められている旨も話しておられました。
　空家にかかる財産権は憲法で保障されているものであり、管理責任はあくまで所有者にありますことから、本市といたしましても当該空家の状況について今後も注視してまいりたいと考えておりますので、何卒御理解のほどお願いいたします。