山口県保険医協会からの要望
令和2年5月14日提出
新型コロナウイルス感染症対策として、国民一人あたり10万円を支給する「特別定額給付金」の申請が5月1日より始まり、先行してマイナンバーカードを利用したオンラインによる申請手続きが始まっています。しかしながら、正確な情報が提供されておらず、「郵送よりも早く給付金を受け取れる」との発表が広がり、マイナンバーカードの新規発行や署名用電子証明書のパスワード再発行の手続きなど、県内の市役所、町役場の窓口に住民が殺到するなど、混乱を招く事態が生じています。
マイナンバーカードの新規交付は、平時でも1カ月以上の期間を要すため、同カードを持っていない方は郵送申請の方が早く給付金を受け取れることになり、現時点で同カードの交付申請は無駄に終わります。なにより、緊急事態宣言を受けて住民に外出自粛を呼びかけている自治体が、感染リスクの高い“3密”を作り出してしまうことは本末転倒であり、地域の医療崩壊のリスクを高めることになります。すでに山口県警察では、運転免許証の更新手続き等の業務を休止するなど、感染リスクを回避する対策が行われています。
いま、地方自治体に求められていることは、(1)住民を新型コロナウイルスに感染させない、(2)地域医療を崩壊させない、(3)特別定額給付金を確実に支給することだと考えます。県下市町においては、マイナンバーカードの交付事務を当面中止することこそが妥当と考えます。
つきましては、下記の事項の緊急の対応を求めます。
1. マイナンバーカードの新規の交付、署名用電子証明書の発行、及び有効期限の更新、署名用電子証明書暗証番号の初期化に係る窓口での事務手続き等を当面中止すること。
1. マイナンバーカードを取得していない住民に対しては、特別定額給付金の申請を郵送方式で行うよう、周知を徹底すること。
1.上記2項目の広報活動を重点的に行い、役所(役場)内に“3密”が作られないよう万全を期すこと。
文書による回答はしておりません。