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厳島神社の写本大般若経

印刷用ページを表示する掲載日:2021年7月12日更新 <外部リンク>
いつくしまじんじゃのしゃほんだいはんにゃきょう
厳島神社の写本大般若経

種別

有形文化財(美術工芸品)

美術工芸品の分類

典籍

指定区分(1)

市指定

指定区分(2)

有形文化財

指定年月日

昭和54年3月31日

時代(大分類)

中世

時代(小分類)

室町

地域

小郡

所在地

山口市小郡下郷609番地3 山口市小郡文化資料館(寄託)

概要

説明

 この写本大般若経は墨書折本仕立てで全600巻から成る。1行17字で書かれている。嘉慶2年(1388)に起筆し、応永33年(1426)に終筆したものである。220数巻に奥書があり、一律ではないが写経の願主(発起者)、筆者及び書写年月日、場所が記載されている。願主は僧祐海であるが、一部に栄賢となっているものもある。筆者は祐海と栄賢の他、長慶、快尊、良栄、実斎、円仙、純宗他17人の協力者があり、檀主つまり経費寄進者は顕信尼、妙祐、善阿、春海他30数人の協力から成っている。
 全ての奥書から筆者及び檀主は多くが小郡在住の者と考えられ、筆写場所も妙湛寺、福王寺の他に普門院で書写しているが、鋳銭司や秋穂、宇部河上、美祢郡青景、遠くは豊後国大野庄でも書写されている。以上のことからこの写本は小郡地方の篤信家が書写を発願し、多くの者がこれに協力して書写し、経費を喜捨するなど衆心一致して全600巻を厳島神社に寄進したものである。
 第101巻の奥書に「於東津厳島宮流通経也同願主祐海山門派衆僧比丘金剛仏子祐海造立書供養」とあるから、当社が嘉慶3年(1850)以前の鎮座であることは確実である。

規模

縦26.5cm、横9cm版

製作年/建造年

嘉慶2年(1388)起筆、応永33年(1426)終筆