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雪舟への旅
<会期>2006年11/1(水)〜11/30(木)

 独特の筆使いと大胆な構図。雪舟の個性的な画風は、日本の水墨画を一変させ、後世の画家に大きな影響を及ぼしました。画聖といわれた彼は生涯の半分を山口で過ごし、創作活動に励んだといわれています。
 そんなゆかりの深い山口の地で行われる、2006年秋の一大展覧会「雪舟への旅」。すでに話題騒然となっているこの展覧会の魅力を探るべく、学芸員さんを突撃取材しました。

突撃!学芸員さん

●雪舟の生涯 ●山口で見る大「雪舟展」は感慨深い!
●天才は一日にしてならず? ●「雪舟への旅」ってどんな旅?
●オマケ ●学芸員さん/取材班より
●展覧会日程等  

雪舟 雪舟(せっしゅう)
1420年、現在の総社市に生まれる。
10歳の頃に京都の相国寺に入り、禅の修行を積むとともに絵を学ぶ。
1454年頃、京都から現在の山口へ。大内氏の庇護をうけ、雲谷庵を創作活動の拠点とする。
1467年、当時先進国であった明(現・中国)に渡り、画法を修得。
1469年、帰国後、「四季花鳥図屏風」「山水長巻」「慧可断臂図」など数々の名作を生み出す。
没年は明かではないが、1502年(享年82歳)、1506年(享年87歳)の説がある。

山口で見る大「雪舟展」は感慨深い!

リポーター
  さぁ、いよいよやってきました!
 6月から8月にかけて行われたプレイベント「雲谷派展」を経て、ついに11月1日より開催される「雪舟への旅」。県立美術館の集大成と呼び声も高い今回の展覧会ですが、早速その見どころを教えてください。
学芸員さん
 はい!なんといっても雪舟作の国宝全6点、重要文化財11点を含む61点が集結!ということでしょうか。国宝などの貴重な作品は、借用して展示できる期間が限られており、県立の美術館でこれほどの作品を揃えるのは、前代未聞といっていいほど、大変珍しいことなんですよ。
リポーター

 おぉぉ。それが今回堂々山口で開催!!
 やはり雪舟のゆかり地であることがポイントとなって実現したんですか?

学芸員さん
 そうですね。あわせて県立美術館では、長年雪舟の研究・展覧会に力を注ぎ、収集・所蔵も積極的に努めてきました。現在世界中で本物といわれている雪舟の作品は約30点。そのうち当館は、重要文化財に指定されている3点を含む4点の雪舟作品、雪舟流の絵を描いた画家たちの作品を50点以上所蔵しています。これ、ちょっとすごいでしょう?
 その実績をもって、ついに今回の大展覧会を開催する運びとなりました。
リポーター
 んー、美術館の熱い思いが伝わってきますね!
学芸員さん
 雪舟にとって山口は人生のターニングポイントであり、その過半を過ごした非常にゆかりの深い土地です。開催する側にとっても、見る側にとっても、ここ山口に雪舟の作品が揃うということは、とても感慨深いものがあります。ぜひ、山口のまちと一緒にじっくりと雪舟の世界を楽しんでもらいたいです。 
 

天才は一日にしてならず?

リポーター
 さてさて、幼い頃にも涙でねずみの絵をかいて、その上手さに和尚さんが驚いたというエピソードが有名ですが、やっぱり若い頃からその才能を発揮していたんですか?
学芸員さん
 うーん。若い頃の雪舟はおとなしいタッチの絵を描いていて、そんなに上手いというわけでもなかったようです。
 ねずみの話も、偉人や芸術家によくある伝説みたいなものかもしれませんね。
リポーター

 ガーン!

学芸員さん
 雪舟は山口にやって来た30歳〜40歳半ば頃から、次第にしっかりしたタッチの絵を描くようになります。その後、明(中国)に渡り、トップクラスの技術を習得した雪舟の作品は、当時明(中国)で流行っていた荒っぽいタッチが目立つようになる。
 日本に戻り、さらに独自性を成熟させていったことで、筆の力強さがありながらも落ち着いたイメージをもつ、現在評価が高い表現方法が完成されたんですね。国宝になっている6作品のうち4点は、70歳を過ぎてからの作品なんです。
リポーター

 はー。根っからの天才肌かと思いきや…。豊かな経験が雪舟の絵を高めていったんですね。

学芸員さん
 力強くのびのびとした線、大胆な構図や繊細な色づかい。独自性に高い評価を受けている雪舟ですが、彼の絵の中には「画面に墨と筆でどう面白く表現するか」という遊び心のようなものを感じますね。
 その抽象的にも思える部分があるからこそ、雪舟の思いを推し量る楽しみがあったり、一人一人さまざまな捉え方ができるのかもしれません。
リポーター

 遊び心…。私、絵や雪舟庭のイメージからはとても真面目そうな人物像を想像していたんですが、案外ユニークな人物かもしれないですね。ダジャレとか言っていたかもしれない!

学芸員さん

 彼の人となりについての資料は数少ないので分かりませんが…「上手」「すごい」と一概にくくらずに、どうしてこんな描き方をしたのか、そこにどんな思いがあるのかを考えると、また違った楽しみがありますね。

 

「雪舟への旅」ってどんな旅?

リポーター

 今回の展覧会には「雪舟への旅」というタイトルがつけられていますが、果たしてどんな旅が待っているのでしょう。ワクワク。

学芸員さん

 旅のはじまりは、迫力の大作4点。「慧可断臂図」「四季花鳥図屏風」「山水長巻」「天橋立図」(展示替えあり)が、最初の広い展示室にドーンと展示され、みなさんを雪舟の世界へと誘います。
 屏風に描かれた美しく優雅な花鳥や、ずっしりと威厳あるダルマの絵は、ぐっとハートを捕まれますよ。

林和靖・雪景山水図
 「山水長巻」雪舟等楊(毛利博物館蔵) 
リポーター

 おぉぉ。見応えがあります。
 なんだかじーっと見ていると昔話の中に入ったような気分に…。

学芸員さん

 ふふふ。そのまま雪舟の世界へ旅立ちましょう。
 次の展示室からは、制作年代順に作品をご覧いただく展示構成になっています。若い頃から晩年まで、雪舟がどんな人生を歩み、作風がどのように変化していくのか。水墨画は難しい…と思われている方でも、彼の人生と絵にいつしか引き込まれていくと思いますよ。

リポーター

 どっぷりと雪舟の世界に浸れる旅ですね!

 

オマケ
学芸員さん

 今回の展覧会ですが、11月1日〜7日の間は教育文化週間で、観覧料が無料なんですよ。

リポーター

 え!?あ、ほんとだ!
 毎年、教育文化週間が無料なのは知ってましたが、今年はこんな大展覧会のときに当たったんですね。

学芸員さん

 そうなんです。
 その期間の後に、また展示替えもありますから、まずは一度雪舟の魅力に触れて、ぜひ2度、3度と足を運んでもらえればと思ってます。

リポーター

 貴重な大展覧会に、気軽に足を運ぶことができるすごいチャンス!
 雪舟“通(ツウ)”になれる日も遠くないかも?!

 


学芸員さんより
 
 

 今回のような大規模な展示を、この次山口で開催できるのは、数十年先になるかもしれません!この貴重な機会にぜひ何度も足を運んで頂き、山口ゆかりの画聖雪舟の足跡を辿ってみてください。
     
山口県立美術館学芸員・荏開津さん
山口県立美術館 
学芸員
荏開津(えがいつ)さん
 
取材班より
リポーター

 国民文化祭開催を前に日に日にワクワクが高まっている山口市。
 その関連イベントの中でもメインとなる「雪舟への旅」は、雪舟を知る上で、また山口を知る上でも絶対に見逃せない展覧会です。
 展覧会で作品をじっくりと見た後は、山口に残る雪舟ゆかりの地を巡って、思う存分「雪舟への旅」を楽しんでくださいね。

>今月のイチオシ「雪舟の足跡を辿る観光モデルコース」

 

「雪舟への旅」
日時 11月1日(水)〜11月30日(木)
  9:00 〜 19:00(会期中・開館延長)
(入館18:30まで)
休館日 11月15日(水)(展示替のため)
観覧料 一般/1,300(1,100)円、
学生/1,100(900)円
( )内は前売り及び20名以上の団体料金。
18歳以下と70歳以上の方および高等学校、盲・聾・養護学校に在学する方等は無料。
※教育文化週間(11月1日(水曜日)〜11月7日(火曜日)はすべての方が入場無料)
▲牧牛図(牧童)(雪舟)
詳しい情報はこちら
山口県立美術館
山口市亀山町3-1  TEL/083-925-7788
(雪舟への旅ホームページ)http://www.yma-p.jp/
(山口県立美術館ホームページ)http://www.art-museum.pref.yamaguchi.lg.jp/

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